【今週の動き】
今週はユーロ圏での財政問題(ギリシャ・ポルトガルなど)から、円高の展開となりました。
01日 ユーロは1.39台で上値重く推移。ECB(欧州中銀)匿名高官の言として報じられた「ECBは、ギリシャ危機が他の国へ波及する事を恐れている」が意識された。
米1月ISM製造業景況指数は58.4と事前予想(55.5)を上回り、2004年8月(58.5)以来の好数値を記録。好悪分岐点の「50」を上回るのはこれで6ヶ月連続となる。雇用統計への指針となる構成項目の「雇用指数」も53.3(前回 50.2)へと拡大し、2006年4月以来の高水準を記録した。
02日 RBA(豪準備銀)は金利を据え置いたが、声明では「現在のところ、据え置きが適切と判断した」としたものの、「経済が改善すれば、金利はさらに上昇へ」との見方も示しておりから、利上げサイクルが終了していないことを示唆している。
ユーロの上値が重い展開。コンスタンシオ・ポルトガル中銀総裁が「ポルトガルの短期経済見通しについて、“かなり悲観的である”」「ポルトガルの財政赤字削減、急を要する」との見解を述べたことから、同国の財政問題が改めて意識されユーロの重石となった。同国の格付けについては、格付け機関フィッチが先に「予算案後、ポルトガルに対しては、依然ネガティブな見通しが残っている、変更なしよりも引き下げの可能性が高い」と指摘していた。
03日 米1月ADP雇用統計は-2.2万人と、事前予想(-3.0万人)を上回る好結果に。同指標はこれで24ヶ月連続でのマイナスとなるが、今回の-2.2万人はその24ヶ月の中でも最もマイナス幅の小さい結果となる。サービス業での雇用拡大が寄与しているが、製造業、財生産のセクターでも減少幅が縮小しており、全体的に改善の兆候が見られる。また、1月ISM非製造業景況指数は50.5と、事前予想(51.0)には届かず。しかし、2008年5月(51.7)以来の好結果となった。構成項目の「雇用指数」は44.6と、前回(43.6)からは改善した。
ユーロは欧州委員会がギリシャの財政赤字削減計画を支持した事で”ギリシャ懸念”は収束し始めたものの、今度はPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシア、スペイン)、その中でも特にポルトガルとスペインに対する赤字・格付け懸念が噴出。「スペインが早期に格下げされるのではないか?」との噂も飛び回り(後にムーディーズは否定)、ユーロは対ドルで一時1.38台まで落ち込んだ。
04日 BOE(英中銀)は政策金利と資産買い入れプログラムの規模を据え置いた。声明では、資産買い入れプログラムについて「今後必要になれば、追加買い入れも可能」とし、規模の拡大は否定しなかった。しかし、今回の据え置きで、1月末で枠を使い切っている資産買い入れプログラムが一旦休止することが確定した。
ECB(欧州中銀)も政策金利を据え置いた。その後、トリシェECB総裁が記者会見で「強いドルは”世界”の利益だ」とコメントした事が意識された。同氏は今ままで「強いドルは”米国”の国益だ」と繰り返していたが、”世界”と言及したのは今回が初。通貨に関し、”一歩踏み込んだ?と解釈された。これにより、ユーロが下落。対ドルは1.38台割れ寸前まで値を下げた。
05日 米1月失業率は9.7%と事前予想(10.0%)に比べ好結果。1月非農業部門雇用者数変化は-2.0万人と、こちらは事前予想(1.5万人)に届かずとなった。今回、建設セクターの落ち込みが-7.5万人(前回 -3.2万人)と最も大きく、国勢調査にからむ雇用が期待される政府関係も-0.8万人(前回 -2.7万人)と振るわずとなった。昨日、ホワイトハウスが「景気後退が始まって以降、当初の予測より多くの雇用が失われた可能性あり、明日(5日)の雇用データに修正が見られる可能性ある」とした通り、今回、非農業部門雇用者数変化は過去5ヶ月分が下方修正された。
【予想の結果】
安値 高値 今週の動き
ドル/円 : 88.00 91.00 88.57− 91.26
ユーロ/円 : 124.50 128.00 120.72−123.26
ポンド/円 : 143.00 148.00 138.28−145.26
ユーロ/ドル: 1.3800 1.4200 1.3587−1.4025
【来週の為替予想】
今週はユーロ圏のPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシア、スペイン)、その中でも特にポルトガルとスペインに対する赤字・格付け懸念の噴出により、欧州通貨売りの展開となりました。逆に米は雇用統計が良かった事から、来週もドル買いの展開になるでしょう。
注目される経済指標は11日 米 小売売上高です。予想は据え置きとなっています。予想は0.3と前回の-0.3より改善となっています。既に発表の消費者信頼感指数が良かった事から、予想通りの結果となるでしょう。
次に注目される経済指標は12日 米 ミシガン大学消費者信頼感指数です。予想は75.0と前回の74.4より改善となっています。最近発表のISM製造業/非製造業景況指数が事前予想を上回る結果となった事から、予想通りの結果となるでしょう。予想より良い結果となれば、ドルが更に買われる展開となるでしょう。
主な経済指標
08日: 日 国際収支
09日: 独 消費者物価指数(確報値)
10日: 日 機械受注、英 BOE(英中銀)四半期インフレ報告
11日: 豪 雇用統計、米 小売売上高
12日: 独/ユーロ圏 GDP-4Q(速報値)、米 ミシガン大学消費者信頼感指数
予想レンジは下記の通り。
安値 高値 投資スタンス
ドル/円 : 88.00 91.00 戻り売り
ユーロ/円 : 121.50 125.00 戻り売り
ポンド/円 : 139.00 143.00 戻り売り
ユーロ/ドル: 1.3500 1.3850 戻り売り
【来週の戦略】
ドル/円、ポンド/円、ユーロ/円、ユーロ/ドルは戻り売りで対応。

【今週の動き】
今週は中国が金融引き締めに動くとの思惑から、円高の展開となりました。
25日 ギリシャの5年債に対する応募が好調だった事で一時ユーロは堅調に推移するも、主な買い手はECB(欧州中銀)だったとの観測が拡大。純粋な実需の買いではないとの見方から、ギリシャ懸念が再度意識され、結果ユーロは下落した。
米12月中古住宅販売件数は545万件とは2009年8月(509万件)以来の低水準を記録。また、前月(654万件)からの減少率は-16.7%となり、こちらは1968年の統計開始以来最大の下げ幅を記録した。ただ、販売価格が上昇している事や、今回の下落は減税策による駆け込み需要の反動という見方から、ドル・株式市場に対する影響は限定的となった。
26日 英第4四半期GDPの予想(0.4%)より弱い結果(0.1%)を嫌気した流れを継続。また、ダーリング英財務相が「政府が景気支援策を続けることが正しいことであると示した」と述べたことで、英国の財政悪化懸念も加わり下げ幅を拡大した。また、独IFO景気動向は95.8と08年7月以来の高水準を記録、IFO予想値は100の大台を07年8月以来となる高水準となった。
円は格付け機関S&Pの格付け見通しの引き下げを嫌気した流れが一巡後は、「一部の中国の銀行が預金準備率の引き上げ指示受ける」との報を手がかりとした、中国の流動性引き締めが中国経済の回復ペースを遅らせ、それが貿易相手国の経済にも影響するとの懸念したリスク回避的な円買いが再燃した。
米1月消費者信頼感指数が55.9と2008年9月(61.40)以来の好数値を記録。構成項目も軒並み良く、特に失業率との相関が高いとされる【雇用は十分】から【職を得るのが困難】を引いた指数は-43.1と、2009年8月(-40.0)以来の好数値を記録。また、1月リッチモンド連銀製造業指数は-2と事前予想(0)を下回り、2ヶ月連続でのマイナスを記録した。2ヶ月連続でのマイナスは2009年3月(-20.0)、4月(-9.00)以来の事である。
27日 米12月新築住宅販売件数は34.2万件と事前予想(36.6万件)を下回り、2009年3月(33.2万件)以来の低水準を記録。住宅市場の回復が遅れているとの懸念から、ドルは軟調に推移した。FOMCでは予想通り政策金利は0.0%-0.25%の範囲で据え置かれ、金利見通しに関する時間軸の「長期間(for an extended period)」もそのまま踏襲。労働市場に対する見通しも「(労働市場の)悪化は和らいでいる」とし、変更はなかった。しかし、経済活動に関する表現が前回の「上向き(pick up)→今回「拡大(strengthen)」へと上方修正され、また、カンザスシティ連銀のホーニグ総裁が「状況が変化した事で、低金利の長期間維持を確約する事はもはや不要」とし、”長期間(for an extended period)”に対する反対を表明。これを受けてドルは急伸した。
28日 RBNZ(NZ準備銀)は市場の事前予想通り政策金利を2.50%で据え置き。金利見通しに関しては「12月の見通し通りに経済が回復を継続すれば、2010年中頃に刺激策の解除を開始するだろう」とし、前回のスタンスを踏襲。声明文のその他の部分も概ね前回から変わっておらず、サプライズはなかった。
格付け機関S&Pが「英国は、もはや低リスクの銀行システムを有した国とは言えない」との声明を発した事が嫌気された。S&Pによると、英銀のリスクはチリ、ポルトガルと同水準との事。この声明を受け、ポンドは対ドルで100ポイント近く、対円では2円近く値を下げた。ユーロも上値重く推移。仏のルモンド紙が「ユーロ圏各国は条件付きでギリシャの財政問 題解決に向けた支援を行なう用意がある」と報じたものの、独財務省がすかさず否定した事が重石となった。
29日 米 第4四半期GDP(年率換算/速報値)は5.7%と、2003年第3四半期(6.9%)以来の好数値。1月シカゴ購買部協会景気指数は61.5と、2005年11月(62.2)以来の好数値。そして、ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)は74.4と速報値(72.8)から上方修正され、2008年1月(78.4)以来の好数値となった。ドル円は91円台間近まで、ユーロ/ドルは1.39台割れ寸前までドルは上げ幅を拡大した。
【予想の結果】
安値 高値 今週の動き
ドル/円 : 88.00 91.00 89.14− 90.92
ユーロ/円 : 126.50 130.00 124.83−128.35
ポンド/円 : 145.00 148.50 143.67−147.27
ユーロ/ドル: 1.4000 1.4200 1.3860−1.4193
【来週の為替予想】
今週は中国の銀行が預金準備率の引き上げを行ったことや格付け機関S&Pが日本の格付け見通しを引き下げしたことにより、円買いの展開となりました。この他にも英やギリシャの問題があり、来週も神経質な動きが予想されます。
注目される経済指標は04日 英 BOE(英中銀)政策金利です。予想は据え置きとなっています。英国の財政悪化懸念やGDPの弱い結果などから、新たな金融対策の可能性も有りますので、注目が必要です。
次に注目される経済指標は05日 米 雇用統計です。非農業部門雇用者数は予想では2.0万人増と前回の8.5万人減より改善、失業率は10.0%と前回の10.0%と変わらずとなっています。すでに発表の1月シカゴ購買部協会景気指数の「雇用指数」は59.8と前回47.6から改善。しかし、1月リッチモンド連銀製造業指数の「雇用指数」は-9から-5へと悪化。フィラデルフィア連銀指数の「雇用指数」も14.4と前回15.1から悪化していることから、予想よりやや悪い結果となるでしょう。予想より悪い結果となれば、ドルが更に売られる展開となるでしょう。
主な経済指標
01日: 米 PCEコア・デフレータ/ISM製造業景況指数
02日: 豪 RBA(豪準備銀)政策金利、米 中古住宅販売保留
03日: 米 ADP雇用統計/ISM非製造業景況指数
04日: 英 BOE(英中銀)政策金利、ユーロ圏 ECB(欧州中銀)政策金利
05日: 日 景気先行CI指数、米 雇用統計
予想レンジは下記の通り。
安値 高値 投資スタンス
ドル/円 : 88.00 91.00 戻り売り
ユーロ/円 : 124.50 128.00 戻り売り
ポンド/円 : 143.00 148.00 戻り売り
ユーロ/ドル: 1.3800 1.4200 戻り売り
【来週の戦略】
ドル/円、ポンド/円、ユーロ/円、ユーロ/ドルは戻り売りで対応。

【今週の動き】
今週は週末にかけて、激しい動きとなりました。
18日 TIMES(オンライン版)の「ギリシャ危機はドイツの問題になる可能性」との報や、17日のTelegraphが「CBはギリシャ危機の高まりにより、ユーロ決裂の法的根拠を準備」との報など、ネガティブな材料が相次いでユーロは下落。しかし、ノボトニー・オーストリア中銀総裁が「欧州に二番底の可能性は見られない」との見解や、「現在のユーロの水準に問題はない、上昇基調の継続望まず」との見解を述べたこともサポート。加えて、ノワイエ・フランス中銀総裁が「ギリシャには資金繰りや支払いに対する問題は無い」との認識を示したことも、ギリシャ問題で揺れるユーロを下支えする格好となった。
19日 英12月消費者物価指数(前年比)が2.9%と前回(1.9%)を上回り、2009年3月(2.9%)以来の高水準を記録。また前回からの+1.0%という伸び率は統計開始以来最大となる。一方、独1月ZEW景況感調査が47.2と事前予想(50.0)を下回り、2009年7月(39.5)以来の低水準を記録。こうした経済指標の明暗がそのまま素直に通貨の騰落に繋がった。
20日 BOE(英中銀)議事録では政策金利据え置き、資産買い入れ枠の据え置きが9対0で決定されたことが明らかに。最近の動向は中期的な見通しを大幅に変えるものではないとの見解を示した。また、「刺激策・ポンド安は依然として英景気支援の主因である」としながらも大幅な財政引締めの必要性を明確に指摘した。
21日 中国第4四半期実質GDP(前年比)が10.7%と事前予想(10.5%)を上回る結果となり、08年第2四半期以来の2ケタ成長となったこと。さらには中国12月消費者物価指数が1.9%とこちらも予想(1.4%)よりも強い結果に。指標発表後に中国国家当局が「11月・12月のCPIは、当局がインフレに注視する必要性を示す」「2010年には、過度な不動産価格上昇が大きな懸念要因」との見解を示したことで、昨日に引き続き中国が金融引き締めに動くのではとの思惑が安全資産としてのドルをサポートした。
米 フィラデルフィア連銀指数-1月:15.2(予想:18.0)、景気先行指標総合指数-12月:1.1%(予想:0.7%)となり、強弱まちまちで反応は鈍かった。その後、オバマ米大統領が「銀行の自己勘定取引・規模・リスクテイクに新たな制限を求める」「顧客と関連しない自己勘定取引の制限を提案」など、金融機関に対して新たな規制案を提案したことから、米金融機関の収益への懸念が意識されNYダウ平均株価が下落。株安を受けリスク回避志向が強まったことで、安全資産の“米国債”や“円”への資金フローがみられた。
22日 英小売売上高指数-12月が事前予想(1.1%)を下回る結果(0.3%)となったことに加え、ブラウン英首相・スポークスマンが「ブラウン首相はオバマ米大統領の金融規制強化案の詳細を待っている」「オバマ大統領のプランはリスク軽減に繋がる」との見解を述べたことで、米国に続き英国でも規制案を採用するのではないかとの憶測から、英銀に対する収益への懸念が強まったことも嫌気された。
【予想の結果】
安値 高値 今週の動き
ドル/円 : 90.00 92.00 89.80− 91.86
ユーロ/円 : 129.50 132.50 126.55−130.93
ポンド/円 : 147.00 150.00 144.63−149.42
ユーロ/ドル: 1.4250 1.4500 1.4031−1.4413
【来週の為替予想】
今週はオバマ米大統領が発表した新たな金融規制案の影響で、金融不安が広がり、円買いの展開となりました。この規制案には英も同調する動きも出てきており、次回のG7にて論議されるかもしれません。
注目される経済指標は26日 独 IFO景気動向です。予想は95.2と前回の94.7より改善となっています。既に発表のZEW景況感調査が事前予想を下回る結果となった事から、予想より悪い結果となるでしょう。予想より悪い結果となれば、ユーロが更に売られる展開となるでしょう。
次に注目される経済指標は29日 米 シカゴ購買部協会景気指数です。予想は57.0と前回の58.7より悪化となっています。既に発表のミシガン大学消費者信頼感指数が事前予想を下回る結果となった事から、予想通りの結果となるでしょう。予想より悪い結果となれば、ドルが更に売られる展開となるでしょう。
主な経済指標
25日: 独 GFK消費者信頼感調査、米 中古住宅販売件数
26日: 日 日銀政策金利、独 IFO景気動向、英 GDP-4Q(速報値)、米 消費者信頼感指数/リッチモンド連銀製造業指数
27日: 米 新築住宅販売件数/FOMC(連邦公開市場委員会)政策金利
28日: NZ RBNZ(NZ準備銀行)政策金利、米 シカゴ連銀全米活動指数
29日: 米 GDP-4Q(速報値)/個人消費/シカゴ購買部協会景気指数
予想レンジは下記の通り。
安値 高値 投資スタンス
ドル/円 : 88.00 91.00 戻り売り
ユーロ/円 : 126.50 130.00 戻り売り
ポンド/円 : 145.00 148.50 戻り売り
ユーロ/ドル: 1.4000 1.4200 戻り売り
【来週の戦略】
ドル/円、ポンド/円、ユーロ/円、ユーロ/ドルは戻り売りで対応。

【今週の動き】
今週は重要イベントがなく、静かな週となりました。
11日 ブラード・セントルイス連銀総裁が「低金利はしばらく続く可能性」と述べるなど、FRBの低金利政策の長期化が意識されるなか、NY時間にホーニグ・カンザスシティ連銀総裁が「FRBは“長期間”の文言変更について議論するだろう」とコメント。これにより、先週末の弱い米雇用統計を受け後退していたFRBの早期利上げへの期待が改めて意識されたことでドルは対円以外で堅調になった。
12日 PBOC(中国人民銀行)による準備率の引上げの発表を受け、中国の金融引締めが世界経済にも影響を与えるのでは?との見方が強まった。このため、景気回復への懸念から、リスク選好姿勢の後退したことで、安全資産の円を後押しする形になった。
13日 ポンドが堅調。センタンスBOE(英中銀)政策委員が英ガーディアン紙に「経済の回復がインフレの兆候を示すようなら今年中に利上げ検討する必要」との認識を示したことや、NY時間に発表されたNIESR GDP予想-12月(0.3%)が2ヶ月連続でプラスとなり、英国がリセッションから脱却しつつあることが示されたことが要因。加えて、バーカーBOE政策委員が「英経済は第4四半期で恐らく成長した」「2010年後半の英経済は“より楽観的”」などと述べたことで、英経済の先行きについて楽観的な見方が広がったことも後押しした。
米 地区連銀経済報告(ベージュ・ブック)では「景気回復は広範化、12地区中10地区が活動の活性化を報告」(前回は8地区改善)との認識を示し、景気について前回から上方修正されたものの、喫緊に政策変更を促す内容はみられなかった。
14日 ECB(欧州中銀)金融政策決定会合では、政策金利は1.00%に据え置かれた。その後のトリシェECB総裁の記者会見も、前回の内容をほぼ踏襲したものになっており為替への影響は限定的となった。
ドルは下落。米小売売上高-12月がプラスの事前予想(0.5%)に対し、マイナス(-0.3%)となったことで、米個人消費の回復に対し懸念が強まったことが嫌気された。また、米30年債の入札が好調だったことから、米長期金利が低下したことも重石となった。
15日 ミシガン大学消費者信頼感指数-1月(速報値)が72.8と事前予想(74.0)を下回ったことを手がかりにNYダウ平均が下げ幅を拡大。米金融大手JPモルガン・チュースの第4四半期決算で、収入がアナリスト予想(予想:262億ドル、結果:252億ドル)を下回ったことや、貸し倒れ引当金が積み増し(19億ドル増)したことも株価の下押し材料として意識された。この株価下落に伴いリスク回避志向が強まったことが、安全資産としての円をサポート。しかし、NY連銀製造業景気指数-1月は15.92と事前予想(12.00)を上回る結果。前回4.50(修正2.55→4.50)から上昇したのは3ヶ月ぶり。雇用指数も4.00と前回(-5.26)から改善した。
メルケル独首相辞任の噂(後に政府が正式に否定)や、ブリューデルレ独経済相の「ギリシャとアイルランドの状況、ユーロにとってリスクになり得る」とのコメント。加えて、ユンカー・ユーログループ議長が「ギリシャが自らの手段で問題を解決しなければならない」とギリシャの救済に消極的な見解を述べたことがユーロの上値を抑えた。
【予想の結果】
安値 高値 今週の動き
ドル/円 : 92.00 94.00 90.60− 92.65
ユーロ/円 : 131.50 134.00 130.32−134.36
ポンド/円 : 147.00 152.00 146.71−149.98
ユーロ/ドル: 1.4250 1.4500 1.4337−1.4578
【来週の為替予想】
今週は悪かった米 雇用統計の影響で、ややドル売りの展開となりました。来週、日本では通常国会が始まりますが、鳩山首相の献金問題や小沢幹事長の土地購入問題などで波乱も予想されます。
注目される経済指標は19日 独 ZEW景況感調査です。予想は50.0と前回の50.4より悪化となっています。メルケル独首相が”ユーロは向こう数年、非常に困難な局面に直面するだろう””ユーロ圏の赤字を懸念している”などと先行きに関して不安視している事から、予想通りの結果となるでしょう。予想より悪い結果となれば、ユーロが更に売られる展開となるでしょう。
次に注目される経済指標は21日 米 景気先行指標総合指数です。予想は0.7%と前回の0.9%より悪化となっています。既に発表の雇用統計が事前予想を下回る結果となった事から、予想通りの結果となるでしょう。予想より悪い結果となれば、ドルが更に売られる展開となるでしょう。
主な経済指標
18日: 日 鉱工業生産
19日: 独/ユーロ圏 ZEW景況感調査、英 消費者物価指数、米 ネット長期TICフロー、加 BOC(カナダ中銀)政策金利
20日: 英 BOE(英中銀)議事録、米 住宅着工件数
21日: 米 フィラデルフィア連銀指数/景気先行指標総合指数
22日: 英 小売売上高指数
予想レンジは下記の通り。
安値 高値 投資スタンス
ドル/円 : 90.00 92.00 戻り売り
ユーロ/円 : 129.50 132.50 戻り売り
ポンド/円 : 147.00 150.00 戻り売り
ユーロ/ドル: 1.4250 1.4500 戻り売り
【来週の戦略】
ドル/円、ポンド/円、ユーロ/円、ユーロ/ドルは戻り売りで対応。

