財務省は財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の財政構造改革部会で、国の財政は財政破綻した北海道夕張市よりも「深刻」との試算を示しました。自治体の財政の健全度を示す「実質公債費比率」を国に当てはめて計算したところ、2004―06年度の3年間の平均値は80.4%で、夕張市の38.1%を大きく上回る結果となった。
実質公債費比率は自治体の収入に対する借金返済の割合を示す指標。地方財政健全化法が適用される08年度決算からは35%以上なら財政破綻と認定される。
04―06年度で35%を上回るのは夕張市のほか長野県王滝村(42.2%)、北海道歌志内市(36.7%)。国を単純に自治体とはみなせないものの、試算上の実質公債費比率は「最悪」とされる3つの自治体の約2倍以上になっています。
※国・地方の財政状況(2004―06年度の3年間の平均値)
国: 80.4%
長野県王滝村: 42.2% (市町村中 最高値)
北海道歌志内市: 36.7%
北海道: 20.6% (都道府県中 最高値)
島根県: 18.1%
東京都: 15.2%
神奈川県: 9.8% (都道府県中 最低値)
福岡県篠栗町、赤村: 0.4% (市町村中 最低値)
前に記事で書いた宮城県、そして、話題の大阪府は北海道の20.6%より下ということになります。
昨年の参院選で与党が惨敗し「地方対策」が叫ばれた結果、08年度予算では自治体に配分する地方交付税交付金が3年ぶりに増えた。試算は次の予算編成をにらみ、地方交付税の増額要求をけん制する狙いがある様です。
なぜ?この様な試算が出てくるかというと、自治体財政健全化法が08年度決算から適用されるからです。自治体財政健全化法とは”第2の夕張”を出さないために、自治体の財政を健全化する目的で作られたものです。
実質公債費比率35%が”財政再生基準”とされ、35%以上なら財政破綻と認定されます。その他に25%が”早期健全化基準”、18%が”起債許可制基準”というものがあります。
財政破綻を避けるために、少しでも税収を増やそうと自治体は躍起になっているのです。今年度より、公営事業(自治体が管理・運営する水道、バス・鉄道、保育費、福祉費など)の料金値上げや市町村税・県税の値上げが増えているのはそのためです。また、未収金(滞納されている市町村税・県税)の回収も専門部署を作って、積極的に行っている自治体も多数あります。そして、ガソリン暫定税率廃止に地方のトップが反対した背景にはこういう理由もあったと思われます。
将来、住みやすさの基準が「実質公債費比率」となるかも(!?)しれません。
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